やはり朝になっていた。仮眠のつもりはいつも本眠になる。学習能力がないのは分かっているのだが温泉からの心地よい疲れには勝てなかった。
さて、昼にITOくんが仕事を切り上げ迎えに来てくれる予定。それまでに道後温泉を編むものを作らなければ。ここにもManGlobeの分身を置いてきたい。

ITOくん家からお借りした電動ドリル。自分の持参しなくてもなんとかなった!ありがとう!

即席アトリエ。
いつものBGMにノリノリになりながら編んで編んで完成!間に合った。時間に追われていると大胆なことができるものだ。12時27分。ITOくんからメール。今から行きます。
お昼を食べていなかったので、ITOくんおすすめの大介うどんで昼食。おうどんの玉をゆでる所からぜんぶセルフ。おもしろい。具や薬味もさまざまで、それによって出汁の味が変わるから、みんな研究してるんですよ、とITOくん。おいしかったー。何玉食べても基本料金は変わらない(!)が私は3玉がちょうどいい量だと分かった。

大介うどん。主に宇和島に存在する。

ITOくん。

私のおうどん。ごちそうさまでした!
そうしていよいよ松山へ出発。ITOくんとはあまり会話がない。それも楽しいのだ。だからBGMはバックストリートボーイズとここでも恋のマイアヒ。O-ZONEのCDは高知で、四万十川カヌーに行く時に聞いたCDと偶然同じだった。この曲が数年前、日本で爆発的にヒットした経緯も愛媛に関係があることをITOくんが教えてくれた。
松山は、そこそこ都会だった。高知市よりも都会な気がした。たまに、東京でもこんな通りある、と思う所もあって、これで日本一地価の安いところとは考えにくい。
道後温泉について、ITOくんとは2時間後に待ち合わせをすることにした。さあ、いよいよプロジェクト開始。

道後温泉。
そんなことをいつも頭の片隅に置いといて、温泉を楽しむことにした。風情のある木造建築。宮崎駿作品に登場しそうな風情。浴場の扉を開けたとたん、おばあちゃんだらけだった。この時間にこの年齢層に。。。みんな思い思いにここでゆったりとしていた。私は若者ひとりでちょっとはずかしい。体を洗い、お湯につかって打たれて、ちょっとしたらすぐに出て来てしまった。でも、いい湯だった。このロッカーに作品を編もうか、、と漠然としながら着替えていると、自分のロッカーの真上に、風呂桶がいくつも重なっておいてあるのに気付いた。オブジェ化している。不意に、このひとつをManGlobe化させていっしょに飾りたい衝動に駆られた。その映像が頭の中に鮮明になった。しかし届く所にない。スタッフの方も掃除しているから無茶したら怒られそうだ。水を飲むふりをしながら少し考えたいると、またパーンとはじけた。そうだ。浴場の入口に溜まったいる桶のひとつを編もう。そのほうが、倍くらいはおもしろい。幸いカメラも防水だし、いい具合に湯気の雰囲気も映るだろう。そう思ったら早い。再び服を脱ぎ捨て、タオルの中にManGlobeの分身とカメラを隠し、浴場の扉をガラガラ。あいかわらずおばあちゃんがたくさんいた。向こう側の出入り口付近の桶置き場に定めをつけて、となりのシャワー台に座った。まわりの様子を鏡越しに伺う。ちょっと怪しまれているかも。しかもカメラを軽く落とした。盗撮じゃないんです!違うんです!と心の中で叫びながらまずは何もしていない状態の桶たちの写真を一枚。そうしてその中のひとつをそそくさとManGlobe化し、もとの場所に戻してパチリ。

" My Foro-Oke in DOGO-ONSEN "
アングルなんか気にしている場合ではない。そのまま何事もなかったかのように、戻って来た。いまごろ、どうしているだろう、あの桶は。びっくりしておばあちゃん、コケてなければいいんだけど・・・
受付脇には観光地によくある記念スタンプがあった。私は必ず押してしまう。いつものようにポンとノートに押した後、ふと思った。なんで観光地って必ずこういうの、あるんだろう。そうだ、持つ所のカバーを作ってあげよう。これからは行くとこ行くとこあったら編んであげよう。勝手に思って制作開始。おばさんが通りすがりに目で追って来る。このスタンプの持ち手は、形が微妙な線を成しているから難しかった。フィットするかどうかは分からないがとにかく編んだ。そして、"いいお湯でした。ありがとうございました"というメッセージを貼付けてカバーしてきた。急いでいてサイズがあってないけど!



" My stamp in DOGO-ONSEN "
温泉を出た脇に、ビール屋さんがあってもちろん行った。愛媛はみかんが有名だから、みかんジュースが充実していたし、みかんコーヒーというのもあったけど、風呂後の一杯は我慢できず、道後ビールを飲んだ。



坊ちゃん団子。
今回の旅で、いちばん充実した時間が流れた気がした。ちゃんと作品を残してきたからだと思う。その後、アーケードを通り抜けて道後温泉駅からJR松山駅までちんちん電車に揺られ、ITOくんと帰途についた。途中瀬戸内海の水も触り、宇和島に戻ってからは彼の先輩が経営しているオシャレイタリアンレストランでお食事。みんな自分の地元を愛していた。ITOくんもそうだった。そんな話をしたのがITO君との今回最後の夜だった。ITOくん、ありがとう!!気をつけて帰ります。

瀬戸内海!